外壁および軒裏は、建物の構造耐力上重要な部分であり、雨水の浸入を防ぐ役割を果たします。劣化が進行すると建物全体の耐久性に影響を与えるため、定期的な点検が必要です。この記事では、外壁および軒裏の調査方法と劣化事象を徹底解説します。


🟢 外壁の役割と種類

外壁は、建物を風雨から守るだけでなく、遮音、断熱、防火、美観など多くの役割を担います。工法や仕上げ材は多岐にわたり、ホームインスペクションでは、劣化の程度を総合的に判断します。

🏗️ モルタル塗仕上げ

  • 特徴:ラス網などを取り付け、モルタルを数回に分けて塗り重ねる湿式工法。
  • 確認ポイント
    • ひび割れ、浮き、チョーキング(白亜化)、変色、退色
    • 水染み跡の有無

💡 チョーキングとは? 塗装表面が紫外線や水分によって劣化し、指でなぞると白い粉が付着する現象。放置すると雨水の浸入やカビ・コケの発生リスクが高まります。

ひび割れはクラックスケールで幅や深さを測定し、地震などの影響による斜めのひび割れも注意深く確認します。

🪜 サイディング

  • 特徴:窯業系、金属系、樹脂系などの板状外壁材を用いた乾式工法。
  • 確認ポイント
    • ひび割れ、剥がれ、欠損、ずれ
    • シーリング材の劣化(破断、剥離、ひび割れ)

特にシーリング材は、紫外線で劣化しやすく、防水性を維持するために定期的なメンテナンスが必要です。

🏺 タイル・石および目地

  • 特徴:乾式・湿式工法があり、接着剤やレール金物で固定。
  • 確認ポイント
    • ひび割れ、浮き、剥がれ、変色、退色、水染み跡
    • 白華現象(エフロレッセンス):雨水によりカルシウム成分が溶け出し、白い結晶が表面に現れる現象。

白華現象を放置すると鉄筋が錆び、構造強度が低下する恐れがあるため、早期の対処が推奨されます。


🌧️ 軒裏の役割と調査ポイント

軒裏は屋根の構造を隠し、建物を雨風や日射しから守る重要な部分です。防火性も求められ、劣化すると雨水や湿気が建物内部に浸入するリスクが高まります。

  • 主な仕上げ材:モルタル、ケイカル板、合板など
  • 確認ポイント
    • 塗膜の劣化、ひび割れ、浮き、剥がれ
    • 水染み跡の有無

🔭 確認方法 ホームインスペクションでは足場を組まず、双眼鏡などを使用して軒裏の状態を確認します。水染み跡が見られる場合、屋根からの漏水が疑われるため、二次診断を検討する必要があります。


📝 定期点検で建物を長持ちさせる

外壁や軒裏の劣化を放置すると、建物全体の耐久性が低下し、修繕費用も増加します。定期的な点検と早期対応で、大切な住まいを長く守りましょう。

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